grand-mereの事業の一つである乳幼児親子教室(幼児教室)では、
毎月「幼児教室だより」を保護者の方々に配布しています。
2016年度2月号は、「変わらないもの」と「ゆとり」がテーマです。
顔を出す機会がありました。
そこには30年前に出会った木のおもちゃや昔から変わらない絵本がところせましとばかりに並べられていました。
長男が生まれたばかりのころ、友だちから教えて頂いた本屋さん。
そのころからいらした年配の店員さん(素敵なご婦人)と店主の先生。
昔話やおもちゃについて、話の花を咲かせてきました。
絵本は、好きなだけ好きな場面をゆっくりと見ることができます。
読み手が、子どもたちの表情を見ながら子どもたちの呼吸に合わせてお話しを進めることで
子どもたちの心の安定を生んでいるように私は思います。
療育の中で、まだ言葉を発しない男の子が、同じ絵本の同じところを何度も指でさします。
「このこ、泣いているね。」そう言うとうなずくような表情を見せていた子が、
ある日「あ~ん」と言葉を発しました。
絵本を通して「共感」を知り、言葉の意味を覚えてくれたのでしょう。
毎回、来所すると本棚から絵本を取り出し、同じページを開いて見せて同じやり取りをします。
そして、また、素敵な笑顔を見せて次の遊びへと移って行きます。
いつの時代も子どもたちは、人と関わること、期待すること、期待したことが叶うことで成長していると感じます。
「子どもにとって最良のことをしてあげたい」「環境を整えてあげたい」
たくさんの方からお話しを受けます。
私も自分の子どもを育てているときは、そう思っていました。
子どもの持つ可能性を引き出してあげたいと・・・。
けれど、そこには、大きな落とし穴がありました。
それは、「子どもが本当にそれを望んでいるか・・・?」
私の場合は、自分の「思い」ばかりが先行し、子どもに自分の不安を埋めてもらうことばかりをしていました。
あれもこれも・・・。
子どもは、私の気持ちを読み取り、時にはいい子を演じてもくれました。
でも、本当にやりたいことではないのですから、イライラもします。
お互いに「良かれ」と思っているのに。
子どもたちが大人になり、本当に大切なことは何か、考えることがたくさんあります。
それは、「ニュートラルになれるゆとりをもつこと」
今、目の前にいるわが子の素敵なところを感じることだと心から思うのです。
文責 佐藤弘美
乳幼児親子教室(幼児教室): 乳幼児の子どもを対象に親子での遊びやグループ活動を通して、子ども同士のかかわりや保護者同士のつながりを大切にしていくサポートをしています。金曜日10:00~11:45に行っております。
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