grand-mereの事業の一つである乳幼児親子教室(幼児教室)では、
毎月「幼児教室だより」を保護者の方々に配布しています。
2016年度3月号は、「子どもの幸せ」と「お別れの季節によせて」がテーマです。
「子どもの幸せ」
誰にでも笑顔で挨拶をし、おとなの話をよく聞き、
何でもよく出来る子でしょうか?
みなさんがよく言います。
「いえいえ、そんなことまで望んでいません。」と。
けれど、お母さんの口から出てくる言葉は、「なんで○○したの?」
「どうしてじっとしていられないの?」とか、「なぜお友だちにオモチャを貸せないの?」
「どうして、仲良く遊べないの?」などなど・・・。
では、「よいお母さん」とは、どんなお母さんでしょう?
誰にでも親切で、子どもにも優しくて、いつもにこやかにしている人でしょうか?
そうなると、残念ながら私は、決してよいお母さんでは、なかった・・・。
子どもたちに接する仕事をしていても、わが子の子育ては、別もの。
なぜ?それは、「感情」の方が「理性」を上回るからです。
「愛するわが子が、誰よりも幸せであってほしい」と願うからです。
それでは、子どもが「幸せ」を感じる時は、どんな時でしょう?
新しいおもちゃを手に入れた時でしょうか?
好きなお菓子を食べている時でしょうか?
いいえ。
私はお母さんの暖かい胸の中いる時だろうと思うのです。
そして「心が穏やかであること」それが幸せではないか・・・と。
「お別れの季節によせて」
そして、それと同時に別れの季節もやって来ました。
みなさんにとって、この教室はどんな役割を果たしていたでしょうか?
私にとって幼児教室は、「原点」。
この教室での子どもたちの遊び、保護者の方たちとの会話から
たくさんの事を学ばせてもらっています。
私は保育者であると共に、一人の母親でもあります。
自分の子育てを振り返りながらみなさんと話をし、自分なりに反省したり、確信したり・・・。
今、世の中は、とてつもない速さで便利になっています。
けれど、子育ては、畑を耕し、種を植え、花が咲き、実がなるのと同じように、
必要な時間を経なければ、成長は望めません。
また、育つ環境もそれぞれに合ったものでなければ、根腐れしたり、枯れてしまったりします。
たくさんの保護者から「どうやって、育てたらいいのかわからない。」
「この子にとって一番良い環境は?」との質問を受けます。
私は、いつも答えます。「子どもが決めます。」と。
よ~く、見つめていると子どもたちは、たくさんのメッセージを伝えてくれています。
保護者がよそ見ばかりしていると、一番大事な子どものメッセージを見逃してしまいます。
私がみなさんに伝えたいこと。
それは、「目の前にいる子どもの力を信じてあげてください。」
そして、「待ってあげてください。」ということです。
傍にいる大人が、「大丈夫だよ。待っているよ。」と伝えることが、
子どもにとっての一番の心の栄養剤だと私は思っています。
少し大きくなった子どもが「嘘」をつくようになったという話を聞きます。
それは、自分に自信が持てないからです。
大人が、信じてくれないから、自分見つめてくれないから「嘘」をつくのです。
誰かに認めてほしくて、つい・・・。
そして、もっと自分を苦しめて自信を失っていってしまうのです。
子育ては、楽しくもあり、苦しくもあります。
「一人の人格」を育てるのですから、「きれい事」だけでは、済まされません。
だからこそ、一人では、抱えられないのです。
どうぞ、疲れたら休んでください。
どうか、自分にも正直であってください。
つらいときは、「つらい」と言える友を作ってください。
この「幼児教室」で出会ったことは、「運命」です。
ここで一区切りになりますが、いつでも、私はここにいます。
みんなの成長を楽しみにしています。
grand-mereに来てくださって
ありがとうございました。
grand-mereは、おばあさん。
たまには、顔を見せてくださいね。
また、会いましょう。
文責 佐藤弘美
乳幼児親子教室(幼児教室): 乳幼児の子どもを対象に親子での遊びやグループ活動を通して、子ども同士のかかわりや保護者同士のつながりを大切にしていくサポートをしています。金曜日10:00~11:45に行っております。
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